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宮古島に移住したITエンジニアの本音 QOL爆上がり&自由な暮らし

こんにちは。Grooves+ 編集部です。

「大きな家で犬を飼いたい、自然と暮らしたい」そんな思いから、彼女、ワンちゃんと共に3人で始めた宮古島生活。2021年3月の移住から1年が経過し正直な感想を聞いてみたところ「思っていたよりも暮らしやすい」という。エンジニアのフルリモート・フルフレックスが当たり前の昨今、次のステージとして移住やワーケーションを検討されている方も多いだろう。そこで今回は、エンジニア目線による島暮らしの本音をレビュー!

人物紹介:bary(バリー)
株式会社grooves(グルーヴス)Workshift platform事業部クラウド推進室マネージャー。2021年3月から宮古島へ移住しフルリモート生活を送る。インフラ周りのスペシャリストとしてインフラ改善、監視基盤の実装をメインにこなす。

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宮古島に移住した理由

—2021年3月に宮古島に移住されて1年が経ちますが、いかがですか?

bary:それが、思ったよりも暮らしやすいです。もっと不便かと思ってました。

—おぉ!そもそも宮古島をチョイスした理由とは?

bary:もともと毎年旅行するくらい宮古島が好きだったんです。沖縄本島はちょっと都会すぎるというか…。2020年に宮古島旅行した時はもう「住むとしたらどうだろ?」って考えながら旅行をしていましたね。

—他の候補地もあったんですか?

bary:基本どこでもよかったんですよね。Airbnb を利用して色んな場所に行って、実際に移住したときのイメージを膨らませてみた結果、なんだかんだ宮古島が一番じゃんっていう感じです。

ワーケーションよりも移住を選んだ理由

—ワーケーションは選択肢にありましたか?

bary:僕は、もともと都会がそんなに好きじゃないんです。都会に住みながらって、面倒くさい。これまで東京と大阪を行ったり来たりする生活を送っていたけど、なんていうんすかね。都会の遊び方がわからないというか。僕は愛媛出身なので、遊びというとマウンテンバイクとか…。

—自然の中で体を動かすのが好きなんですね。

bary:そうそう。都会生活でジムに通ったりもしたけど、面白くねぇなと。だから休日も家でひたすらコード書いてました。

自然の中で、犬と暮らす生活に憧れ

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—移住の理由ってワンちゃんも関係あります?

bary:そうですね。移住前に大阪で犬を飼っていて。犬と快適に暮らしたい!という夢がありました。犬にストレスがないように、それなりの大きさの家で…と考えると、大阪の中心部は厳しい。だから多少、田舎の方に住んでいて。「たいして住みやすくないなぁ」って思いながら、結局3年ぐらいいました。

—baryさんのワンちゃん、結構大きめですもんね。

bary:20kgあります(笑)オーストラリアン・ラブラドゥードルっていう、新しめの犬種です。

—もこもこで可愛い!!!

bary:そうそう。千葉にしかいなくて、わざわざ車で迎えに行ったんです。だから犬のことも考えつつ、ずっとリモートだから広くてベッドも入る大きめの仕事部屋も欲しいなぁって考えると、ガチガチの都会には住めないなって。

宮古島での家探し、ハードル高め

—宮古島で家を探す場合、頻繁に内覧できる訳じゃないですよね。どうやって探したんですか?

bary:宮古島での家探しは、めちゃくちゃハードルが高いですよ。まず、空きがほとんどない。

—え、島で?自然がいっぱいで空き地だらけなイメージが。

bary:まず新築に近いようなキレイな物件がほとんどないですよ。だから、少ない空き部屋をみんなで取り合う感じになるので家賃も結構上がって。一時期、東京並みに高かったんです。ワンルーム9万、10万とか。

—たっかー!ちなみに探し方はネットですか?現地の不動産屋をつかまえるんですか?

bary:ネットで事前に「絶対、この物件!ここしかない!」って決めてる物件があったんですよ。そこそこ部屋数があって、犬が飼える条件って本当にもう2〜3軒くらいしかない。それで不動産会社に電話したら「もう埋まってます」と。

—空き次第、連絡をくれるんですか?

bary:いや、それもできないって言われて。仕方ないので1ヶ月おきにちょこちょこ電話で空き確認して、1年弱経ったときに向こうから「空きました」って電話がきた(笑)まだ移住が確定していた訳ではなかったけど「とりあえず借ります!!」って即決。引っ越すまで物件を確保しないといけないから、住んでないのに家賃を3ヶ月ぐらい払い続けて本当に大変でした。

「3年周期で色んな場所に住むのもいいんじゃない?」と周りを説得

—家の確保が出来てから、周りの方を説得されたんですか?

bary:そうです。彼女の家族には「娘さんください」みたいなやつはやってなくて(笑)「引っ越そうと思ってるんですよ〜」みたいなノリで報告しました。向こうの家族も「別に全然ええやん」って感じだったんで、そのままスッとスムーズに。

—理解のある親御さんですね。彼女さんは、移住を希望していたんですか?

bary:いや〜…どっちっていうと、僕が引っ張った感じです。彼女としては、そのまま大阪で良かったかも。

—なるほど。そこから、どうやって説得を?

bary:「3年くらいの周期で色んな場所に住むのもいいんじゃない?」みたいな感じ。永住だと相当、覚悟が必要ですけど、いつでも越せるんだったら良くない?っていう説得を徐々にしていった感じですね。彼女は大阪出身なんですけど、やっぱ大阪の人は大阪が好きみたいで。だから仕事の都合もあるけど月1で帰省してます。多分、大阪まで飛行機で2時間半ぐらいで帰れる距離なので、楽しんでくれてますよ。

—なるほど。そうすると、また2. 3年後にどこかに引っ越す予定はありますか?

bary:今見てるのは九州、宮崎あたりかな。高知もいいな。波乗りできるし、飯もうまい。彼女が大阪に帰ろうと思ってすぐ帰れる距離もポイントですね。

エンジニア目線でレビュー、宮古島のインフラ環境

宮古島に限らず、移住を検討する際に気になるのがネット速度をはじめとするインフラ環境。内覧時に分からないからこそ、実際に都会から移住したエンジニアに聞きたいポイントではないだろうか。ここではネット速度、自然災害、光熱費事情を中心に聞いた。


—島ってネット速度が遅いイメージですが、実際どうでしょう?

bary:いや〜これがね、結構大変で…。最初はマンションに備え付けの共有インターネットを使ってたんですけど、まぁ遅くて使い物にならなくて。不動産屋に事情を説明して、個別の配線をひかせてもらって。今は下り100ちょい、上りが150ぐらいですかね。都会ほど早くないけど、仕事する分には問題ないくらいの速度かなと。

—サクサク使いたければ個別に工事が必要なんですね。

bary:そうですね〜。ちなみにメッシュWi-Fiも設置してます。メッシュWi-Fi があると、どの部屋にいても快適な速度が出るのでいいですよ。

都会で想像できない雨風で断線、いつでも休めるチーム体制を

—さすがエンジニア!ちなみにネット速度って天気で左右されます?

bary:天気は影響を受けますね。この間も1時間くらい停電してましたからね。都会で想像できない風と雷が凄くて、それで断線する。頑張って復旧してくれるけど、結構時間がかかるかも。長いときは2日止まるらしいです。

—2日止まった場合って、仕事はどうするんですか?

bary:仕事はもう休もうかなって(笑)

—ゆるくて最高ですね(笑)自然災害ですもんね。

bary:そういうときに休めるぐらい、チーム体制を整えておくと、損はないかなと思うので頑張っています。

—なるほど。ちなみにbaryさんのデスクってどんな感じなんでしょう?

bary:IKEAのデスクを組み直して使っていて、椅子はアーロンチェアっていう30万ぐらいの結構いいやつを使ってます。これはリモートを始めたときに買いました。そんなもんかな。配線系はなるべくシンプルにしたいので、Macからケーブル1本で充電とディスプレイ接続とっていうのをできるようにというのはやってますね。

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—おしゃれ!このアーロンチェアで作業が捗っているんですね!

bary:前の会社でアメリカ出張した時、現地のオフィスが全部この椅子だったんですよ。使い心地が最高すぎて奮発して買っちゃいました。引っ越しもして機材も揃えて椅子も買って貯金が8000円ぐらいになりましたよ(笑)

暮らして分かった、宮古島移住の本音

—移住してみて「移住前に知りたかった!」と思う情報ってありますか?

bary:元々、宮古島には長期旅行することも多かったので、あんまり大きなギャップは無いんですけど、よくよく考えたら冬に来たことがなかったんです。

—確かにオフシーズンにわざわざ旅行しないですよね。

bary:意外と冬はちゃんと冬だった(笑)普通に寒いんですよね。

—baryさんは朝サーフィンが日課ですが、冬はどう過ごしてるんですか?

bary:冬もウェットスーツでサーフィンしてます!冬でも水温はそこそこ高くて、イメージ的には湘南や千葉の春くらい。だから冬といっても長袖Tシャツくらいで全然いけます。あと冬は、外でDIYもしますよ。結構好きなんです。

—手先が器用なイメージがあります。最近何か作りました?

bary:物置部屋みたいなスペースに設置する壁面収納を作りました。ちゃんとホームセンターがあるんです。長さを伝えて木材をカットしてもらって。ただ丸々1本だと車に積めなかったり、マンションのエレベーターに入らなかったりするので、部屋の中に持ってきてきてパーツを組み立てました。

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—すごい!!逆に夏の暑さは、都会と比較してどうでしょう?

bary:都会の暑さって、ビル群の暑さですよね。僕は都会の方がだいぶきついですね。島は島で紫外線が強い。日差しがやっぱり強いので、すぐ黒くなっちゃいますね。

宮古島のエンジニアコミュニティ

—エンジニア寄りの話になるんですけど、情報収集ってどうされてますか?

bary:僕はもう古き良き RSSフィードで情報収集してます。ネットがあれば情報収集できるから特別、困ってないかな。登録しているサイは、CodeZine とか、もうちょっとコアな技術系だとPublickey 、あとは Developers IOAWS 公式ブログ あたりかな。広い意味でのテクノロジーだと ギズモード・ジャパン 、WIRED も面白い。あとは他のエンジニアにおすすめされた本とかも読みます。

—オフラインのコミュニティはどうでしょう?島でエンジニア仲間って作れるものですか?

bary:1人だけ同じ仕事をしている人に会いました。20代かな。同じ Webエンジニアでフルリモートの移住組。もうちょい仲良くなりたかったんですけど、1度会ったきりで…。次に会ったらちゃんと話したいです。

—宮古島の特徴的な文化や特徴的な文化ってありますか?

bary:いっぱいあります。宮古島の会社で仕事してる人に聞いた話ですが、がんばると怒られるらしいです(笑)要は「お前が頑張って仕事したら俺も頑張るしかないから、足並みを揃えろよ」と。

—ほほう。頑張る人が報われる空気感ではないんですね。

bary:キャリアアップっていう概念がないので。みんな同じ給料でいいよねっていう。そういうのは結構びっくりしましたね。

—外から来て島で就職するとギャップに苦しむかも知れない(笑)

bary:島の人は島の人、地元の人は地元の人、と割り切って考えるしかない。ただこれって、どんな田舎でも大体あるかなと思っていて、それこそ海外でも。

—それはありますね。移住を検討されている方は、ある程度、覚悟を持っておく方がいいかも知れないですね。本日はインタビューありがとうございました。

bary:ありがとうございました。

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