会社の長期休暇制度を活用して見えた、ライフワークバランスの話。
Grooves(グルーヴス)にてエンジニアとして勤務しているKと申します。2022年8月で、グルーヴスに入社してから満4年となりました。
4年間健康的に勤務し続けておりましたが、仕事とは別の『やりたいこと』を見つけた私は、新たな挑戦として2022/04/01〜 2022/06/30 の3ヶ月間、無給の休暇制度である『ディスカバリー90(以下、D90)』を取得しました。
長期休暇を実際に過ごした私の感想をまとめます。長期休暇制度のメリットやデメリットについて知りたい方の参考になれば幸いです。
D90とは
取得を決めたきっかけ
仕事ではエンジニアとして開発を行っている私ですが、直近一年は、プライベートで創作活動(イラスト作成等)を行っていました。創作活動は趣味でありながら副業にもしたいと考えており、現在はそのために技術を磨いています。
しかし、創作活動を副業にできるくらいに技術を磨くには、当然、そのための時間が必要です。数日程度の練習でどうにかなる訳もなく。数年かけてようやく仕事がもらえるような世界です。エンジニアとしての仕事をしながらプライベートの時間を費やすだけでは、どうしても技術を手にするまで相当長い期間が必要となります。
なるべく早く、創作活動の成果を出したい。しかし、どれだけ時間を捻出しても時間が足りない。そうした日々を送る中で、「お金を払って時間を得たい」と考えるようになりました。
そこで選んだ手段が、D90です。この休暇制度を取得するとその間は給料が発生しないため、ずっと取得を躊躇していました。しかし、見方を変えれば「D90はお金を払って時間を得るということに等しい」ということに気づいたため、取得を決めました。
余談ですが、6月は「天気が崩れやすい」「暑い」「祝日がない」というデメリットがあり、働くことが憂鬱になりやすい時期なので、休暇の取得は6月を挟もうと決めました。
休暇中の過ごし方について
基本的に、普段の休日の過ごし方と変わりません。
一つ決めていたこととして、『仕事に関すること(プログラミングの勉強など)はやらない』と決めていました。創作活動のために取得した休暇なので、仕事に関することをしていては本末転倒です。とにかく、生活と創作活動を最優先にしました。
取得してよかったこと
①まとまった時間を得られた
集中して取り組む時間を得られたことで、創作活動に打ち込むことができました。また、こうした時間を設けることで、自分が今後やっていきたいことがより明確になったようにも感じています。
②気力が回復したことで仕事の意欲が湧いてくる
仕事に慣れてくると、無意識に仕事に対する意欲も徐々に低下していくようです。3ヶ月の休暇を得たことで心身ともにリフレッシュでき、久しぶりの仕事に対して意欲的に取り組めるようになりました。
③時間の使い方を意識するようになった
後の「取得して初めて気づいたこと」でも記載しますが、改めて時間の使い方について意識するようになりました。
④やりたいことについて成果が出せた
創作活動について、仕事をいただけるほどの技術を身につけることができました。
取得して初めて気づいたこと・休暇中に感じたこと
①日中の過ごし方を自分で決めて実行する必要がある
時間の使い方について考える機会が増える休日は、うっかりするとダラダラしているだけで1日が終わってしまいます。そうならないよう、自分でスケジュール管理して動く必要があります。自己管理能力がいつも以上に求められます。
②復帰先の仕事があるという安心感がある
退職をしても自分のやりたいことに時間を費やせるようになりますが、退職の場合、今後の仕事について行動しないといけません。そのため、"やりたいこと"に時間を費やす余裕はないものです。休暇と退職では、ここに大きな違いがあります。
③やりたいことに全力投球できる
週5で仕事をしていると、仕事の疲れが溜まるので休日は休養の時間になります。やりたいことに全力投球するための体力が残っているとも限りません。そのため、同じ休日でも『長期休暇』と『仕事の合間の休日』は別物だと感じました。
取得して苦労したこと
私個人として、取得して苦労したことはあまりなかったのですが、強いて言うならこの観点は無視できないかなと考えた点を挙げます。
①仕事復帰後、仕事に関するキャッチアップが必要
私の場合、開発チームのメンバーがフォローしてくださったので、想像していたより早くキャッチアップができました。チームメンバーの皆様、ありがとうございました。また、休暇中に仕事に関する勉強を一切していなかったので、多少忘れてしまっていた知識もありました。
②休暇期間中の、仕事の意思決定に関われない
3ヶ月もあれば、全く新しいプロジェクトが動き出していることもあります。ここに関わりたくても関われないということは覚悟しておく必要があります。
今後も長期休暇を活用したいか
グルーヴスの制度では、約1年後に同様に長期休暇を取得できます。
私は、休暇中にやりたいことが再び煮詰まってきたら家族と相談の上で再び休暇を取得したいです。それが1年後なのか、もっと先かはまだわかりません。また、今回は最大である3ヶ月の長期休暇を取得しましたが、”3ヶ月”の休暇が必要かどうかは検討したいです。3ヶ月はやはり長いので、1ヶ月だけ取得するという選択も視野に入れておくと休暇を取得しやすそうです。
休暇を取得しようか悩んでいる人へ
もし、「休暇を取得するか悩んでいます」と問われたら何と答えるかについて考えてみました。結論としては、「収入」「家族の理解」の二点で問題がなく、取得したいという気持ちがあるのであれば取得をおすすめしたいです。その理由についてまとめます。
①無視できない観点である「収入」と「家族の理解」
休暇中に収入がないという点は考えておく必要があります。もし、この期間の収入がないと生活に支障をきたすという場合には、休暇の習得をおすすめできません。私の場合は夫婦共働きであり子供がいないので現状の貯蓄に余裕がありますが、子供がいる家庭などの場合は収入がなくなるという点が大きな問題になるでしょう。
また、休暇を取得することについて家族の理解が必要です。収入の面でもそうですが、仕事をせずに長い期間過ごすということが家族にとってストレスにならないとも言い切れないです。家庭によって事情が違うことでしょう。そのため、事前に相談しておくことが必要です。私の場合、家族の人は快く承諾してくれました。
②ベストな取得タイミングについて
特に、「仕事に対しての意欲が下がってきた時」「惰性だけで仕事をしていると感じている時」「仕事のパフォーマンスが下がりがちな季節」に取得するとなお効果的だと考えられます。休暇を取得したいという気持ちが湧いたということは、このどれかに当てはまってきたということだと想像できます。また、私の場合は休暇中にやりたいことが明確に決まっていましたが、やりたいことが決まっていなくても取得する価値があります。間違いなくリフレッシュできますし、やりたいことを探せるくらいに時間があるからです。
③ありがちな懸念について
休めない理由の一つに「自分がいないと職場に支障がある」という問題が挙がりがちですが、これは「だから休暇を取らない」ではなく「自分がいなくても問題ない状態に改善する」という方向で解決すべきです。休暇関係なく、不測の事態で仕事ができなくなる可能性もあります。「自分がいないと職場に支障がある」という問題は休暇に関係なく解決しておくべきで、こうした改善は、今後の仕事環境の改善にも繋がります。私も、休暇取得にあたって自分の業務の棚卸しを行いました。その結果、属人化を減らすことに成功しました。むしろ定期的に休暇を取得して自分の業務を見直した方が、職場環境にとってはプラスになります。
最後に
新生児は生後3ヶ月で体重が倍にもなり、さらに3ヶ月後には寝返りができるようになる子もいるらしいです。新生児の成長は本当に目を奪われるもので、新生児の3ヶ月と大人の3ヶ月はまるで違うように感じられます。
しかし、実のところ、自覚がないだけで大人も3ヶ月あれば新生児なみに変化しているかもしれません。3ヶ月あれば物事への考え方が変わるし、やりたいことも変わるし、打ち込んでいた何かで急成長が見られます。季節が変わるくらい、3ヶ月という期間は長いです。
私にとってこの3ヶ月は休暇でありながら、挑戦でした。
ずっと、私は『やりたいことをやる時間がない』という悩みを抱えていましたが、決心の末に悩みを解決し、成長を遂げ、心機一転してグルーヴスに帰ってくることができました。それは私自身にとっての誇りでもありますし、この機会をくださったグルーヴスやチームの皆様のおかげでもあります。本当にありがとうございます。
まだまだ、私は自分自身の成長が楽しみでなりません。仕事に関しても、趣味に関しても。
こうした素晴らしい制度によって、また他の誰かにとって良い影響があることを願っています。
グルーヴスではこのようにライワークバランスを支援できる制度を取り揃えて、共にプロダクト開発を加速させ魅力あるサービスを創り上げるメンバーを募集中です。
これまでのご経験やこれから歩みたいキャリアに応じて柔軟にポジションをご提案させていただきます。
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