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わがままに自分のキャリアをデザイン。26歳で2度目の転職をした話

みなさま、はじめまして!株式会社grooves(グルーヴス)に2022年4月にBX(ブランドエクスペリエンス)デザイナーとしてジョインした、たまだと申します。
私は現在、社会人4年目の26歳です。新卒で入社した会社から、2社目、フリーランス、そして3社目。理想の働き方やスキルアップを求めて人生2度目の転職をした私の、転職エントリーをまとめたいと思います。
同世代で転職を考えている方や、デザイナーのキャリア設計に悩んでいる方の参考になったりならなかったりしたらうれしいです!

頭がビリビリしたデザインとの出会い

現在はデザイナーとして働いている私ですが、実は美大出身ではなく、ごく普通の四年制大学卒のゴリゴリの文系です。文学部の哲学科で美学や日本美術史の研究をしており、縄文土器から現代アートまで幅広く作品記述をしたり論文を書いたりしていました。

4年間どうしても学びたい学問だったのですが学芸員は志していなかったので、卒業後はどんな仕事をしようかな〜とふわふわ考えていた時、とある展覧会に立ち寄ったことが人生の大きなターニングポイントとなります。
それが、当時六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されていた<デザインの解剖展>でした。

私たちは数え切れないほどの製品に囲まれて生活していますが、実は素材や味覚、パッケージなど、製品が私たちの手に届くまでのありとあらゆる段階で多様な”工夫”が凝らされています。その”工夫”は、決して外見のパッケージだけではなく、使いやすさ、分かりやすさ、そして五感で感じられるものすべてと言えます。それらを”解剖”し、読み解いていくという展示でした。

出典:「<明治ブルガリアヨーグルト>外装グラフィックの要素」

それまで「デザインはセンスの良い人が携わるもので、アートの一部?」くらいにしか思っていなかった私は、ここで頭がビリビリ!私がやりたいのはこれだ!!!となったわけです。その後、大学3年次からデザインの専門学校とのダブルスクールを始めました。

ダブルスクール(大学4年次)の1日のスケジュール。卒論と卒制がかぶった時期は結構キツかった…

学生の時に思い描いていた理想のキャリア

では、私は将来的にどんなデザイナーもしくはクリエイティブに関わる人間になりたいんだろう?と考えていた学生の頃。クリエイティブはあくまで課題解決の手段であって、そこにどんな関わり方をするかは仕事をしていく中でゆっくり考えていきたいと考えていました。
もしかしたらデザイナーかもしれないし、ディレクターかもしれないし、プランナー、コピーライターかもしれない。目まぐるしく変化する世界の中で新しい職種が生まれて、それを志すことになるかもしれない。そんな柔軟な選択がこの先できるよう、クリエイティブにおける仕事の過程を様々な業種の立場から幅広く捉えたい・体験してみたいという思いが強くなっていきました。

自身のポートフォリオより抜粋

そして同時に、こういった仕事の探し方は、経験者を採用することが主流な中途採用(転職)の際には難しいだろうと考えました。逆に新卒の就職では一般的に”総合職採用"と呼ばれるような、入社してからいくつかの部署を回ってジョブローテーションをしたり、適性を見つつ職種が決定していくような流れがあるので、新卒入社がチャンス!と考えました。
それを踏まえ、当時お世話になったデザインの専門学校の恩師やインターン先のデザイナーの先輩のアドバイスをもとに、就活の軸を決めることに。考えた軸は大きく4つです。

  1. 募集職種の名前が良い意味で”曖昧”なこと

  2. 企業理念やクリエイティブに対するポリシーに共感できること

  3. 従業員数がそこそこいて、比較的年齢層にもバラつきがあること

  4. 大手企業の案件や大型案件に携われそうなこと

1つ目の「募集職種の名前が良い意味で”曖昧”なこと」は、前述の通り”ロゴデザイナー”や”グラフィックデザイナー”、”Webライター”など、制作するものの範囲が限定された職種は避け、"デザイナー・ディレクター"など比較的ふわっとした表現になっていること。

3つ目の「従業員数がそこそこいて、比較的年齢層にもバラつきがあること」は、社会人デビューする1社目となるので、経験は浅いけどチャレンジングな人、人生の経験含め様々なことを乗り越えてきた人、など多種多様なビジネスマン・ビジネスウーマンがいる環境に身を置くことで、たくさんのことを吸収できると考えたからです。

4つ目の「大手企業の案件に携われそうなこと」は、いずれやりたいことを見つけて1社目を卒業する時、説明やアピールのしやすい実績が欲しかったからです。

これらの条件をクリアしていて、かつ2つ目の「企業理念やクリエイティブに対するポリシーに共感できる」デザインファームと出会い、そこにご縁があって内定をいただくことができました。

とにかく知識と経験を身につけたかった1社目

就活の際、軸を決めて会社を選んだからか1社目にミスマッチを感じることはありませんでした。実際、入社してからの肩書きは「CIデザイナー」という名前で、企業やサービスのブランディング支援においてVI(ビジュアル=ロゴや紙媒体全般)のデザインだけでなく、MI(マインド=企業理念やコンセプトの立案、ネーミング)をするプランナーやコピーライターのようなお仕事や、UXライター、進行管理やアートディレクターのような立場から関われるお仕事まで、幅広く担当させていただきました。

インタビュー調査やカスタマージャーニーマップの作成も(モザイクをかけています)

ここで、ブランディングを長く仕事にしていきたい、さらにはいつか事業会社、いわゆるインハウスのBX(ブランドエクスペリエンス)デザイナーとなり、デザイン経営やクリエイティブ組織の開発に携わる人間になりたいという方向性が定まってきました。
クライアントからは拾いきれない(開示してもらうのが難しい)組織の体制や経営の課題などもブランディングには密接に関係しており、そこまで踏み込んだ課題解決をしたいと考えたからです。

ただ、それまでやってきたブランディングという仕事は定性的な調査・分析をもとにすることが多く、徐々に自分の苦手とする定量的な調査・分析や、ブランディングと密接に関わるマーケティング領域の知見を伸ばしたいという思いが強まります。

とにかく苦手を克服して成果を出したかった2社目

1社目で苦手、経験が足りないと感じた定量的な調査・分析、マーケティング領域を克服するために、2社目への転職を決めます。この時の転職の軸は大きく3つ。

  1. 定量的な調査・分析ができること

  2. 成果を出した分、評価される環境があること

  3. 1社目より裁量を持って仕事ができること

2つ目の「成果を出した分、評価される環境があること」は、クリエイティブ業界では営業でもない限り自分の成果を数字として見せることはなかなか難しく、自身の会社への貢献度合いや市場への価値が出せているのかが曖昧だったことが不安で、数字で評価を見てもらえるような仕事もしてみたいと考えたからです。

3つ目の「1社目より裁量を持って仕事ができること」は、特に重要視していました。1社目の会社は創業年数も長く、豊富な経験を積まれている方も多く在籍していたので、同世代や自分より若い学生インターンが核となって経営をしている組織でチャレンジできる環境はとても魅力的でした。
職種としてはSNSマーケティングのディレクターだったので、もちろん定量的な調査・分析のスキルアップも実現できました。デザインファームにいた時代では考えられないような、スプレッドシートの表計算を使った分析や数値検証などを経験することができ、苦手としていた定量的な部分の穴埋めができたように思います。

なぜ、3社目にグルーヴスを選んだのか?

ここまで、2社を経験してキャリアを積んだ後、次はどうするか。志していたインハウスのBXデザイナーを目指して転職活動をするか、それとももう少しクライアントさんのブランディング支援の経験を積むか。
悩み始めていた時、たまたまご縁がありSNS美容メディアのリブランディングプロジェクトにコンサルティング・ブランディングディレクターとして参画させていただけることになり、一旦はフリーランスの道へ。

MI(コンセプトやビジョン)の設計からデザインまで担当。メンバーのみなさまと一緒に新しいブランドを築き上げられることは、やはりこの上ない幸せでした

そんな時にスカウトを送ってくれたのが、現在私が在籍しているグルーヴスでした。転職活動の軸も決めきれていなかった時期だったのですが、カジュアル面談や面接で話をしていくうちに、ここだ!!!と確信し入社することに。入社の決め手となったのは以下です。

  • インハウスのBXデザイナーとなり、ブランディングに携わることができること(その知見を持った経験豊富なメンバーが多数在籍していること)

  • ライフステージに合わせた多様な働き方が実現できること

  • MVVへの共感、会社として社会課題に取り組んでいること

  • 社長自ら、一候補者(私)が納得するまで対話をしてくれたこと

    (他にも、熱いスカウトメッセージ、社員の人柄、チームメンバーとの相性、人材業界市場の成長性への期待など、まだまだありますが、割愛)

1つ目の「インハウスのBXデザイナーとなり、ブランディングに携わることができること」は前述の通りです。さらに、グルーヴスにはブランディングやデザイン経営に精通したデザイナーが多数在籍しており、組織の中での「デザイン戦略室」の役割や期待されていることが明確である環境は、BXデザイナーとして成長したい自分にとって、絶好の環境であると考えました。

デザイン戦略室のチームビジョン
デザイン戦略室のコアバリュー

2つ目の「ライフステージに合わせた多様な働き方が実現できること」も、重要なポイントでした。それまでの私の働き方といえば、寝ている以外は基本仕事をしているか仕事のことを考えている... もっと極端な時は、仕事に活かせるようなインプットや勉強、適切な休息・リフレッシュの時間さえ取れていない時期もありました。
しかし、26歳という年齢になり、体力の衰え(これを言うと一回り年上の上司に怒られてしまいますが笑)やライフステージの変化が見えてきて、長く楽しく働くための制度を求めるようになります。
実際、グルーヴスではコロナ禍になる前からリモートワークの制度が確立しており、現在も働くママさんパパさんが時短勤務やフレックス制度などを使って柔軟に勤務していたり、本業に活かせるような副業も許可されています。

↓グルーヴスの働き方に関する記事はこちら↓

3つ目の「MVVへの共感、会社として社会課題に取り組んでいること」、そして4つ目の「社長自ら、一候補者(私)が納得するまで対話をしてくれたこと」は、”何のために”、そして”誰のために働くか”を大事にしたかった私にとって、会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に共感できるかはとても重要なポイントでした。
色々なメンバーと対峙し、納得するまですり合わせをしてくれた採用過程は、入社を決めた王手!となりました。

グルーヴスで取り組んでいる仕事

さて、そんなこんなで紆余曲折ありながらもグルーヴスへの入社を決めた私ですが、実際にはどんなお仕事をしているのか少しお話ししたいと思います。
グルーヴスは、求人企業・人材紹介会社向けクラウドサービス「Crowd Agent(クラウドエージェント)」と、ITエンジニアに特化したスキルアップ・キャリアアップを支援する転職支援サービス「Forkwell(フォークウェル)」の2つのプロダクトを持つHRTech企業です。

グルーヴスの経営企画部には「デザイン戦略室」という部署があり、そこには「PD(プロダクトデザイン)チーム」と「BX(ブランドエクスペリエンス)デザインチーム」の2つのチームがあります。
私はBXデザインチームの一員としてデザイン経営に携わっており、現在の主な担当プロダクトはCrowd Agentです。

↓デザイン経営に関する記事はこちら↓

私が担当しているBXデザイナーの職能・役割はこんな感じです。

具体的には、市場や競合、今いるお客さま(既存ユーザー)など様々な切り口での調査・分析をもとにマーケティングやブランディングの戦略を立案したり、プロダクトの機能やマネタイズのモデルについて考えるための材料を作っています。
膨大なデータから関数を用いて法則性を導き出したり、ユーザーにインタビューをしたり、社内のワークショップでファシリテーションを担当したり…(もちろん、チラシや営業資料などいわゆる"デザイン”もします)
定量と定性の両面からアプローチできるようになったのは、これまでの経験が活きていると実感しますが、この先さらに伸ばしていきたいスキルでもあります。

世間一般の方が想像する"デザイナー"とは少しイメージが異なるかもしれませんが、グルーヴスのデザイン戦略室・BXデザインチームのミッションを果たせるよう今後も精進していきたいと考えております!

↓個性豊かなBXデザインチームのメンバーの記事はこちら↓

最後に

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

振り返ると、就活や転職の際に"軸"を決めることはとてもとても大切なことであったなと思いつつも、軸自体は後から答え合わせができるものであり、キャリアを積んでいく中や自分のライフステージの変化に合わせて柔軟に変えて良いものなのではないかと私は考えます。

同時に、「そんな就活者や転職者の考えや姿勢を受け入れてどう人と会社を繋いでいくか」ということに真摯に向き合えるための手助けを、自社のプロダクトを通じて実現していきたいと思っています!

グルーヴスやわたしの所属するデザイン戦略室に少しでも興味をお持ちになった方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
カジュアルにお話ししたい、ちょっと気になる、という方もぜひぜひご連絡お待ちしております!

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